韓国型ヒーロー、マ・ドンソクの世界観が広がる映画『犯罪都市2』…今月18日に韓国で公開

2022年05月12日

俳優マ・ドンソクはアクション演技で、拳 (こぶし)以外、特別な道具を使わない。体が大きいせいか、動作があまり大きく見えないにもかかわらず、悪党はいつもより遠くに飛ばされる。「拳で悪党を打ちのめす」という単純な勧善懲悪をひたすら見せるが、観客は拳がもたらす痛快さから目が離せない。
マ・ドンソクがハリウッドに進出したことで、彼の作品をひとつの世界観でくくるケースが増えた。ひたすら拳で勧善懲悪を実現するキャラクターだけで構成された世界観だ。
映画『犯罪都市2』は、マ・ドンソクの拳アクションに連続的な社会・歴史的背景とプロットを加え、よりそれらしい世界観の具現を試みた映画。マ・ドンソクが演じる衿川 (クムチョン)署強力班のヒーロー刑事“マ・ソクト”が、極悪無道な悪党を拳で打ちのめすというストーリーは前編と同じだ。
劇中、登場する取り調べ室「真実の部屋」や特有のユーモアコードなど、マ・ソクトを象徴するアイテムも変わらない。強力班の仲間などのキャストもほとんど同じで、やり取りの息はピッタリだ。演出は、前編で助演出を務めたイ・サンヨン監督が行った。
ただ、舞台が加里峰 (ガリボン)洞からベトナムのホーチミンに移り、マ・ソクトの対戦相手がチャン・チェンから“カン・ヘサン” (ソン・ソック)に変わった。警察映画という単純なストーリーが、海外で繰り広げられることで見どころが増えた。悪党の犯罪スケールが大きくなり、海外であるため捜査権がなく、その限界を超えていく過程で話が豊かになったのだ。
マ・ソクトと強力班の班長“チョル・イルマン” (チェ・グィファ)は、ベトナムに逃走した韓国人犯罪者を連れてくるという単純な任務を受け、飛行機に飛び乗る。しかし、その中には韓国人観光客の拉致や殺人をもためらわない凶悪犯がいることを知り、追撃が始まる。映画後半の韓国都心で繰り広げられるカーチェイスは、迫力満点だ。
前編のヒットには、ユン・ゲサンが演じた中国・延辺 (ヨンビョン)出身の組織暴力団員チャン・チェンの存在も大きく寄与した。ソン・ソックの人相は、ユン・ゲサンより悪く、カン・ヘサンはチャン・チェンに劣らず残酷な暴力を振るう。しかし、チャン・チェンの印象が強すぎたせいか、斧を使うアクションと狭い空間で繰り広げられる最後の血闘には、もの足りなさを感じる。今回もイス組のボス“チャン・イス” (パク・ジファン)が、延辺の方言を自在に扱いながら登場し、シーンスティラー (Scene Stealer) (素晴らしい演技力や独特の個性でシーンを圧倒する役者のこと)として映画を盛り上げる。
マ・ドンソクは、昨年公開された映画『エターナルズ』でマーベルの仲間入りを果たした。最初から続編を念頭に置いて企画された『犯罪都市』は、マ・ドンソクのネームバリューをバネに、“定番韓国型犯罪アクション”を目指す。
これまでの評価はまずまずだ。『犯罪都市2』は、132カ国に先行販売されており、北米や台湾、香港、モンゴルでは韓国と同時に公開する。
制作会社は11日の試写会に続き、韓国内外のメディアを対象に「グローバル・プレス・カンファレンス」を開いた。ブラジル、シンガポールなど海外メディアは「チャン・チェンが虎だとするならカン・ヘサンはライオン」というマ・ドンソクのたとえが、具体的にどんな意味なのかなどを問い、関心を見せた。マ・ドンソクは「どちらの猛獣も、残酷で悪辣。しかし、どっちのほうが強いとは言えず、お互いそれぞれ個性ある猛獣であるため、そのように表現した」と述べた。
制作陣と俳優は、マ・ドンソクの相手を“ビラン”と呼び、時代的背景のつながりを伝えながら、いわゆる「マ・ドンソクの世界観」を強調した。
イ・サンヨン監督は「加里峰洞から海外へと広げられた世界観を見せる映画」だと説明。マ・ドンソクは「パート1のシナリオができる前から、すでに8本ほどのシリーズを考えており、やりたい話を決めておいた」とし「様々な形態に変わっていくが、マ・ソクト中心のアクション物を続ける」とした。
『犯罪都市2』は今月18日、韓国で公開される。

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