映画『幽霊』のイ・ヘヨン監督、「独立運動家たちの闘争を盛り込みたかった」
2023年01月19日

今月18日、旧正月の連休を控え映画『幽霊(原題:유령)』が公開された。
抗日組織スパイ「幽霊」だと疑われ、人里離れたホテルに閉じ込められた人々の死闘を溶かし出したこの作品は、心理劇から激しいアクション劇に転換していく。そのような点で、心理推理劇から華やかなアクション、痛快さまで味わえる複合ジャンルだと言える。
16日、ソウル・鍾路(チョンノ)区のカフェで会ったイ・ヘヨン監督は、「独立運動家たちの記録をたどると、彼らの戦いと闘争が見えた。それを盛り込もうと思った」と語った。
『幽霊』は、アクションと衣装で注目を集めた。 特に、補色対比を活用した色感が際立っており、イ監督特有の繊細なスタイルが、作品にそのまま表れたと評価された。
朝鮮総督府政務総官の秘書「ユリコ」を演じたパク・ソダムの演技は、予想もできないような衝撃を与える。彼女は、華やかな衣装を着た女性らしい姿で迫力満点のアクションを披露。俳優としての力量を存分に発揮した。
「ソダムが爽快にアクションを繰り広げる姿を見たかった。ソダムに作品のシナリオを渡す時、“ソダム。私たち、イカレたことをしよう。 この際、暴れまくろう。きっとうまくやれる”と言った。すると(ソダムが)“私も狂ったことをしたいです”と言った」
イ監督にとって『幽霊』は、5作目となる。彼は、シナリオ執筆で映画界に入った。映画『ヨコヅナ・マドンナ』(2006)の脚本を書きながら、監督にシナリオを渡すのではなく、自ら映画を作ってみたいという思いで初の作品演出に乗り出した。その年、『ヨコヅナ・マドンナ』は、評壇で好評を博した。
その後、映画『フェスティバル』(2010)、『京城学校:消えた少女たち』(2015)、『毒戦 BELIEVER』(2018)などで脚本家として、監督としての立場を確立した彼は、学生時代「変わった子ども」と言われた自分が「創作の源泉」であることを証明した。
彼は自身を、誰よりも内向的で、友達も多くなく、あまり外で遊ばなかった子どもだったと話した。何より、一人で好きなものだけに没頭して思春期を過ごしたし、今も嫌いなものが多いと明かした。
「年をとるにつれ、ますます嫌いなものが増え、むしろ好きなものは減った。嫌いなものは、自分の中に入らないようにし、好きなものは自分の中に入れるようにする。これが私の“創作の原動力”だと思う」
イ監督はそれと共に、自分を「ラッキーボーイ」だと言った。
「映画監督としてデビューしてからもう10年余りたった。これまで5本の映画を作ったのは、幸運だったと思う。本当に感謝している。映画を撮るたびに目立った跳躍はなかったが、本当に少しずつ前に進んでいると思う(笑)」
