映画『次のソヒ』の主演ペ・ドゥナ、「ソヒのような子どもたちが胸を痛めないような世の中になれば」

2023年02月03日

「『次のソヒ (原題:다음 소희)』を撮ってから (映画の中の) ソヒちゃんと同じ境遇にいるが、同じ選択をしなかった方々に感謝している。耐えている人たちを慰めることができたら…」
2日、ソウル・三清 (サムチョン)洞のあるカフェで会ったペ・ドゥナの大きな瞳からは、すぐ涙が流れた。両手で顔を包み込むペ・ドゥナは涙をぬぐいながら話を続けた。
「子供たちがもう少しつらい思いをしないでほしい」
映画『次のソヒ』は2016年にコールセンター現場実習に出た特性化高校女子高生の死を土台にした作品。不当待遇と感情労働に酷使されていた女子高生ソヒは心理的に孤立し、極端な選択をしてしまう。
ペ・ドゥナは劇中で女子高生死亡事件の原因を調べる刑事ユジンを演じた。普段は口数が少なく、人間関係も上手ではないユジンだが、女子高生の荒々しい死の前に感情が完全なはずがない。
彼女は「学生一人死んだのが大したことか」という刑事課長の言葉に拳を飛ばし、「適当にやりましょう」と責任を回避する奨学官 (教育専門職の公務員)に怒りを爆発させる。
ペ・ドゥナは作品撮影の時に満ちていた感情のせいか、涙で想起した表情を抑えながら映画に参加した理由をはきはきと説明した。
彼女は「私たちの時より良くなってほしいという思いがあったので。子どもたちの話、こういう問題を扱った話にはぜひ参加したいと思う。子どもたちは私たちより弱くて世の中を知らないから」と述べた。
『次のソヒ』はチョン・ジュリ監督が『私の少女』の後、9年ぶりに披露した新作。『私の少女』以後連絡が途切れたようになっていたチョン監督はある日、『次のソヒ』のシナリオを持ってペ・ドゥナを訪ねてきたという。
そんなふうに持ってきたシナリオを初めて読んでみて、作品の素材、テーマ意識などにすべて魅了されたと当時を思い出した。
さらに「普通、俳優は撮影過程にだけ一緒にいる場合が多い。『次のソヒ』は最初から最後まで監督と現場を守ったというか。監督は頑固で、こういう点が頼もしい。とてもステキだ」とも明かした。
ペ・ドゥナは主人公ソヒにふんした新鋭の女優キム・シウンについても賞賛を惜しまなかった。映画『次のソヒ』はソヒの死と死亡事件の原因を探していく刑事ユジンの捜査が1・2部方式に分けて展開される。
このため、2人の俳優は劇中で一緒に呼吸を合わせることはほとんどなかった。
しかし、ペ・ドゥナは現場で演技するキム・シウンを注意深く見守り、カメラの前で震えることなく感情に没頭する後輩を見て驚いたと話した。
ペ・ドゥナは「とてもびっくりした。映画を初めて撮る子がこんなに演技が上手なんだと思った。カメラの前で“自由だな、堂々としてるな”と思った。その仲間が演技するのを見て確信となった。この映画はいいという話だ」と述べた。
1998年にモデルとしてデビューしたペ・ドゥナは、これまで『復讐者に憐れみを』(2002)、『グエムル-漢江の怪物-』(2006)、『ハナ ~奇跡の46日間~』(2012)、「キングダム」(2018)、『ベイビー・ブローカー』(2022)など数十本の映画とドラマに出演し、キャリアを積んできた。
彼女は20年以上撮影現場を守っている理由として、俳優という職業に対する自分の愛情を挙げた。
そして「まだ現場のセットに入る時は、私がとてもカッコいいです (笑)。ここでまだ働いているというのがステキに思えて胸がいっぱいで感心します。頑張れるまでやろう、学ぶいい職業だと思う」と明かした。
映画現場に長くいただけに演出にも欲を出してもよさそうだが、演出は「誰でもすることではない」と線を引いた。その代わりに幼い頃から関心が高かった文を書くことに挑戦してみたいという意思を明らかにした。
さらに「私は幼い頃、書くことが好きだった。私も年を取って、考えることが多くなったので、これを一度表現してみたい。もちろんまだ始まってはいないけど (笑)」と述べた。

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