映画『カウント』のチン・ソンギュ、「初主演というプレッシャーに打ち勝たなければ」

2023年02月16日

「僕の顔がデカデカと載ったポスターを見て、不思議な気持ちになった。照れくさくもあり、プレッシャーも感じた。公開されてからもこのプレッシャーはあるだろう」
今月22日に公開を控えた映画『カウント (原題:카운트)』で、俳優チン・ソンギュは初主演を担った。
1988年のソウル・オリンピックで、ボクシング金メダルを獲得するも、判定の是非が問題となり、論議の末、人々の記憶から消えたパク・シホン選手の話をモチーフにした作品だ。
この映画でチン・ソンギュは、リングから下り慶尚南道 (キョンサンナムド)の鎮海 (チネ)にある高校の体育教師になった“パク・シホン”先生を演じた。
15日、ソウル・鍾路 (チョンノ)区の三清 (サムチョン)洞のカフェで会ったチン・ソンギュは、初主演作のプレッシャーを語りながら、「これからは打ち勝たなければならない。 (同僚が)力をくれるので、大丈夫」だと笑った。
初主演作というプレッシャーが大きかったせいか、彼はメディア試写会と懇談会で行われた記者たちとの質疑応答中に、涙を見せたりもした。
チン・ソンギュは試写会当日の朝、撮影の中で多くの意見を交わし合ったパク・シホン選手に「緊張する」との内心を打ち明けたという。
その後に来たパク選手からの一通の応援メッセージを懇談会で紹介しながら、彼は「“もう泣かない”という気持ちがわいてきた」と述べ、照れくさそうに笑った。
チン・ソンギュは、大学路 (テハンノ)の劇団で長い無名時代を過ごし、今では誰もが知る演技派俳優になった。
映画『犯罪都市』で黒竜組の幹部、『エクストリーム・ジョブ』で麻薬捜査班の刑事に扮した。アクション映画『共助2:インターナショナル (原題:공조2: 인터내셔날)』では、国際犯罪組織のリーダー役をこなし、ヒットのキーマンとなった。
もともと彼は、シホン先生のような体育教師を夢見ていた。しかし高校3年生の時、修能試験 (韓国のセンター試験)を前に、友達について遊びに行った小さな劇団の舞台を見てから、俳優という新しい夢を抱くようになったと振り返った。
「高校3年生の時、夜間の自習をさぼって、ずっとそこ (劇団)に遊びに行っていた。獨白 (演劇で登場人物が一人でつぶやくセリフ)を3つ覚えるなど、ほんの1カ月間だけ準備して、韓国芸術総合学校の試験を受けたところ、合格した。当時、演技については何も知らなかった」
大学路で端役から始め、10年ほど時間を過ごし、「チン・ソンギュ」という名前を少しずつ知らせていった。当時出会った先輩たちというのが、今回の作品で妻役と上司 (校長)役を担った俳優オ・ナラとコ・チャンソクだ。
「(持っているものなど) 何もなかった時、オ・ナラさんとコ・チャンソクさんが、いつか映画もドラマも一緒にやろうと話してくれ、共に夢を見た。『カウント』は、あれから20年近くが過ぎ、ようやく夢がかなった瞬間だった。どの瞬間よりも楽しく演技をしたと思う」
彼に、“特別な演技テクニックがあるのか”と尋ねると、「僕が熱演したところで、相手俳優の演技がうまくなるわけではない」とし、「(相手俳優が) 自然に演技できるよう、(現場の雰囲気が) 物理的によくなるようにするのがよい演技」という答えが返ってきた。
「脇役の俳優たちもみんな、演技の上手な人の中から選抜されている。この方々が、主人公の前で準備してきた演技の成果をうまく出せるよう、あらかじめ一人一人会って練習し、会話をし、時間があれば食事もした。その後も、会えばあいさつし、セリフ合わせもやった。そうすることで俳優たちが、キャラクターをうまく表現できるようになった」
彼は、“無名時代を送っていた時、いつか自分の価値が認められる日は来るだろうという確信はあったか”という質問に、自身の「演技人生」を一文でまとめて答えた。
「誠実さと堅実さは才能となり、能力となるということが、私が (俳優として)生きてきた感想だ」
チン・ソンギュはインタビューの終わりに、「すでに自分は夢の90%かなった」と語った。
端役俳優時代、オーディションなしでキャスティングされる俳優になることを願っていたが、その夢を成し遂げたし、家族と幸せに暮らせる空間を持つことを望んでいたが、それもまた現実のものとなったと嬉しそうに話した。
「これ以上大きな夢を見たくない。カンヌ、オスカー、アベンジャーズ?それは違うと思う。これからの僕の夢は、バトンを他の子に渡すこと。そして次の世代の子たちが夢を見ることができるよう、環境を整えてあげたい (笑)」

前の記事 エンタメ情報一覧へ 次の記事