映画『モンムンイ』、来月1日に韓国で公開

2023年02月16日

ペットを飼う人の、ペットを飼う人による、ペットを飼う人のための映画がやってくる。
俳優ユ・ヨンソク、チャ・テヒョンの主演映画『モンムンイ (原題:멍뭉이)』のことだ。この作品は、犬を新しい家族に送り出さなければならない一人の男の物語を描く。
出版社職員の“ミンス” (ユ・ヨンソク)にとって、定時退勤は命だ。終業時間直前の午後5時59分になると、彼の視線はカチカチなる秒針に向けられ、指はコンピュータの電源ボタンの上に置かれる。
彼が急ぐ理由は、愛犬“ルーニー”のゆえだ。働いている間、自分をかいがいしく待つルーニーのため、ミンスは会社から家までひたすら走る。
しかしミンスは、ルーニーとこれ以上一緒に生活できないかもしれないという危機に直面する。婚約している彼女に犬アレルギーがあるからだ。ミンスはいとこの兄“ジングク” (チャ・テヒョン)と共に、自分と同じくらいルーニーを愛してくれる里親を探し始める。
映画は、ミンスとジングクが、ルーニーの新しい家族を探すために出る旅を、一種のロードムービーのような形で盛り込んだ。最終目的地は済州 (チェジュ)島。ルーニーにピッタリの里親を探すことができなかった2人は、ジングクがSNSで見つけた投稿を頼りに、顔も知らない“アミン” (キム・ユジョン)という人物に会おうと済州島へ向かう。
キム・ジュファン監督はこの過程を、コミカルながらも、決して軽くは描かなかった。2人が新しい里親候補に会うそれぞれのシーンには、パク・ジンジュ、テ・ウォンソク、リュ・スヨン、キム・ジヨンなどがカメオで登場する。彼らは、監督が伝えようとするメッセージを愉快ながらも温かく盛り込む。
潔癖症だと言う里親希望者を通して、ペットは装飾用の小物ではないと一石を投じる。1カ月前に愛犬を亡くしたある少年とミンスの会話からは、ペットがこの世を去った時、その状況とどう向き合うべきなのかを見ることができる。
また、2人が飼育放棄犬保護センターを訪れるシーンでは、保護センターの劣悪な実態や、犬種が混ざった「ミックス犬」は人気が落ちるという胸の痛む現実を包み隠さず伝えたりもする。究極的には、ペットは大切な命であり、家族の一員だという教訓が込められているわけだ。
ミンスとジングクは、ルーニーの新しい家族を探す過程で、様々な犬に出会い続ける。
ジングクの叔父 (カン・シンイル)が育てるラブラドール・レトリーバーの“レイ”、段ボールに入れて捨てられていた子犬4匹、飼育放棄犬保護センターで安楽死されそうになっていた“トール”、民宿に連れてこられた“コンジュ”まで。総勢7匹の犬たちのかわいさは、語るまでもない。
彼らはそれぞれの魅力を発散し、観客の心をひきつける。
特に主人公のルーニーは、遠くから聞こえてくるミンスの足音に耳をピンと立て、うれしい表情を浮かべたり、長い時間、飼い主に会えなかったシーンでは、伏せていじけているようなしぐさをしたりするなど、驚くほど繊細な感情演技を披露する。
死んだ自身のペットを思いながら脚本を書いたというキム監督、ペットを飼った経験がある2人の主演俳優と特別出演した俳優たちまで。作品を作った人々が与える誠意は、『モンムンイ』が持つもう一つの力だ。
ミンス役を担ったユ・ヨンソクは、試写会直後に開かれた記者懇談会で、「昔、(ペットを)見送った瞬間が思い浮かぶ」と涙を見せた。
彼は「飼っていた犬を送り出すことが、どれほどつらいことなのかを知っているので、実家を出てからは、犬を飼ったりはしていなかった。しかし、この映画を撮り終えてから、“リタ”という飼育放棄された犬を家族として迎え入れた」とし「一匹でも多くの犬に、新しい家族が見つかるという小さな変化があってほしい」との願いを語った。
キム・ジュファン監督は「映画監督として、このような話で商業性、大衆性を兼ね備えることができるのかと悩んだが、最終的にはペットを見つめる心に集中した」と明かした。
来月1日に韓国で公開される予定で、上映時間は112分。

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