俳優イ・ソンギュン、主演作2本がカンヌ映画祭で上映…「肩の荷が下りた気分」
2023年05月24日

「肩の荷が下りた気分。カンヌに来て、初めてお酒も飲んだ(笑)」
俳優イ・ソンギュンは、世界最高権威の映画祭「カンヌ国際映画祭」で、主演作『眠り(原題:잠)』と『脱出:PROJECT SILENCE(原題:탈출: 프로젝트 사일런스)』(以下、“脱出”)の2本が同時に招待されるという栄光を享受した。数時間の時間差で2作品が次々と上映される異例の経験もした。
22日(現地時間)未明、リュミエール大劇場で開かれた『脱出』のミッドナイト・スクリーニング試写会が終わると、イ・ソンギュンはようやく一息ついた。
彼は同日午後、インタビューで「(2つの作品で)カンヌに来るというプレッシャーがとても大きく、上映前までまともに楽しめなかった」と打ち明けた。『最後まで行く』(2014)、『パラサイト 半地下の家族』(2019)でカンヌの舞台を経験したが、映画が終わり観客の拍手を受ける時は、「いつにも増して胸がいっぱいで、俳優として大きな幸運だと思う」と述べた。
これに先立ち上映された『眠り』はもちろん、『脱出』もまた同日の上映が終わり、観客のスタンディングオベーションを受けた。
妻である女優のチョン・ヘジンと2人の息子も席を共にし、夫と父親に激励を送った。イ・ソンギュンがカンヌに家族を連れてきたのは、今回が初めてだという。
イ・ソンギュンは、長男がスリラージャンルの『眠り』を見て怖がりながら、「パパは悪い人だ」というメールを送ってきたと明かしながら、『脱出』については「友だちに薦められるほど面白かった」という感想を言ってくれたと喜んだ。
『脱出』は、崩壊寸前の橋に孤立した人々が、殺傷用の軍犬に出くわし、生き残るために奮闘する物語だ。俳優のキャリアが20年を超えるイ・ソンギュンが初めて挑戦した災難映画だ。
彼は「大作ブロックバスターの演技が初めてなので、撮影前は不安があったのも事実」だと告白した。
「僕に災難映画や大作出演のオファーがほとんど入ってこない。僕自身もこんな作品は僕に似合わないと断定していた部分もなくはない。でも終わってからは、他の機会があればまたやってみたいという思いもある。その時はもっとうまくできると思う」
彼はシナリオ自体がよく、『脱出』への出演を断る理由がなかったと述べた。この映画で俳優としてまた異なる扉を開けてみたい気持ちも大きかったという。
イ・ソンギュンが演じる役は、大統領府の国家安保室行政官“ジョンウォン”だ。留学に発つ娘を迎えに空港大橋を渡る途中、犬の群れに襲われる。常に政務的な判断をする人物だが、緊迫した危機にひんすると、リーダーを自任して人々を救う。妻が亡くなってから仲がよくない娘との関係も劇的に回復する。
イ・ソンギュンがジョンウォン役をこなしながら、最も重要だと思ったのが、娘との関係だった。キャラクターを作る時にキム・テゴン監督にアドバイスしたりもした。
彼は娘を演じたキム・スアンについて、「映画『コインロッカーの女』(2015)に出演した時から惹かれたが、今回もやはり演技が上手だった。立派な俳優」だと称賛を惜しまなかった。
イ・ソンギュンも『脱出』の完成版を見たのは、今回が初めてだった。
彼は「リアルにできていた。ゾンビものの『新感染 ファイナル・エクスプレス』に継ぐ災難映画になるのではないかと思う」と強調した。
「もちろん既視感があるかもしれないが、災難映画で人々が好きな点を配置した結果、生まれる既視感だと思う。子どもたちの反応が気になったが、中高生たちにも通じる長所が十分にある映画だと思う。よい場所で映画がスタートしたので、この気運を持って韓国で披露したい」
