映画『貴公子』のパク・フンジョン監督、「キム・ソンホがキャスティング最優先…彼以外考えられなかった」

2023年07月03日

俳優キム・ソンホは文字通り、パク・フンジョン監督の“貴公子”だ。
先月21日に韓国で公開されたパク監督の新作『貴公子(原題:귀공자)』で主演を獲得したのに続き、次回作である『暴君(原題:폭군)』でも呼吸を合わせる。
最近、ソウル・鍾路(チョンノ)区のあるカフェで会ったパク監督は、「キム・ソンホを最優先にキャスティングした。彼以外は考えられなかった」と述べた。
「俳優を考えながらシナリオを書くのではなく、まず完成させてから、(キャラクターに)合う俳優を探すタイプだ。『貴公子』もそうだった。このキャラクターをキム・ソンホという俳優にすべて合わせた状態だったので、他の俳優を起用するなんて考えられなかった」
劇中、キム・ソンホは金のためならば手段と方法を選ばずに人を殺めるプロの殺し屋“貴公子”を演じた。ドラマ「スタートアップ: 夢の扉」や「海街チャチャチャ」などで見せた善良な姿とは正反対だ。
キム・ソンホのどんな面がパク監督を魅了したのだろうか。パク監督は「僕が思うに、そんな(冷ややかでゾッとするな)顔があった」と答えた。
「キャスティング過程で、ソンホさんの前作を全部見た。彼を起用すれば面白いと思った。そういう顔と雰囲気があるが、他の人たちはまだ知らないだけ。『僕がまず使ってみよう』と決心した。想像以上に上手だった。『僕の選択は間違っていなかった、人を見る目があるな』と思った(笑)」
パク監督はこれまで『THE WITCH/魔女』シリーズ、『楽園の夜』、『新しき世界』など、キャラクターが目立つ作品を披露してきた。
『貴公子』もまた、キム・ソンホが演じた貴公子が劇全体を引っ張っていくといっても過言ではない。
貴公子は、これまで見てきた殺し屋とは異なるタイプだ。コピノ(韓国人男性とフィリピン女性の間に生まれた子ども)のボクサー“マルコ”(カン・テジュ)を追いながらも、ブランドのスーツが雨に濡れるのではないかと心配したり、新しく買ったベンツのバックミラーが壊れると心を痛めたりする。
「貴公子は、実力はあるが何かが足りない、普通の殺し屋よりもう少し俗物的な人。密かに人を殺すのが殺し屋だが、貴公子は人目を気にしてどこに行くにも頭からつま先まで着飾る。彼の内面の欠乏で作られたみすぼらしさを面白く描いてみたかった」
ジャンルもパク監督の前作たちと差別化した。最初は濃いノワールのように見えていた『貴公子』は、その後アクション劇に変化し、コメディーで終わる。一見、合わなく見えるジャンルの結合だが、図々しいキャラクターの力のおかげでぎこちなさが感じられない。
「僕はジャンルものが好きだが、原理主義者ではない。もともともう少し重い話だったが、やってみると軽くなるかもしれないなと思った。オーダーメイドの服を来たような俳優たちを、もっと活用しなければという思いにもなった。青少年観覧不可の等級な映画でもあり、これまでの僕の作品を考えると怖がって見ない方々がいるかもしれないが、まったくそうではない。楽しく見ていただけると思う」
パク監督は次回作である『暴君』を通じて、キム・ソンホだけでなく、『貴公子』の悪役キム・ガンウとも再びタッグを組む。配達事故で消えた“暴君プログラム”の最後のサンプルを、それぞれ異なる目的で獲得しようという人たちの奮闘を描いた映画だ。
パク監督のヒット作『THE WITCH/魔女』シリーズと世界観を共有する話だが、視点を変えて魔女を作った人たちに焦点を合わせた。
彼は「SFファンタジーなので、『貴公子』より大きな物語になるだろう」としながら、マーベル・シネマテック・ユニバース(MCU)のような大きな世界観を念頭に置いているとほのめかした。
「『THE WITCH/魔女』シリーズでは、魔女だけでなく、作りたかった他のキャラクターたちの物語がとても多い。これを一つずつ広げて、後に全部合わせてみたい。僕の夢だ」

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