俳優チェ・ミンシク、「さまざまな人間群像を表現したいという欲がある」
2023年07月03日

「もう“6年生”(60歳)を越えたので、それなりに理解の幅も広がったと思う。これからはもっと多くのジャンル、もっと多くの映画でさまざまな人間群像を表現したいという欲があふれている。どんどん年を取っていくが、理由のない自信がある」
今年で61歳となる俳優チェ・ミンシクは最近、富川(プチョン)市のある百貨店で開かれた「第72回富川国際ファンタスティック映画祭」の“チェ・ミンシク俳優特別展”の記者会見で、年を取るほどに燃え上がる演技に対する情熱をこのように表現した。
今回の特別展は、チェ・ミンシクの演技にスポットを当てるためのもので、彼が自身の出演作のうち自ら選定した『われらの歪んだ英雄』(1992)、『シュリ』(1999)、『ハッピーエンド』(1999)、『パイラン』(2001)、『オールド・ボーイ』(2003)など10本を上映する形で行われる。
チェ・ミンシクが出演した韓国映画アカデミーの短編映画『水蒸気(原題:수증기)』(1988)や『冬の街角(原題:겨울의 길목)』もデジタル復元を経て、初公開される。
チェ・ミンシクは「特別展を準備しながら、少しの間、過去を振り返ることができた」とし、「そして多くのことを感じるようになった。未来に対する背伸びというか、ベースキャンプで息を整える、そんな感じだ」と打ち明けた。
また「今後、僕の演技や作品活動において、とてつもない刺激剤になる。だから再び気を引き締めて反省することは反省し、これから進むべき点を考える大切な機会になった」と述べた。
彼は「一方で、少し恥ずかしくて、何か裸になったような気分だった」とプレッシャーも隠さなかった。
短編映画2本については、大学卒業の頃に撮ったものだと説明し、「一年分のつまみになりそうだ。多くの同僚映画人が来て見るはずだが、『完全に大根役者だったんだ』とからかわれることを考えると、とても恐ろしい」と冗談を言ったりもした。
チェ・ミンシクは自身の演技の変遷については、「必ずしも作品ごとに変化しなければならないという思いはない」とし、「(映画の中の)話と僕が表現する人物が異なるし、時代背景や環境、(劇中の人物が)置かれている状況も異なる。そこに没頭するため、自然と変奏ができたのではないかと思う」と述べた。
彼は「チェ・ミンシクにとって演技とは何か?」という質問には、高校時代に大学の演劇科の入試準備のために劇団に入り、演技人生を始めたことを振り返りながら、「商売をした経験も、職場生活をした経験もなく、これ(演技)しかやってこなかった。そのため、食事をしなければならないように、ただ生活の一部になってしまったように思う」と答えた。
さらに「いつか愛が冷めた時は、未練なく立ち去るだろうが、今はとても愛する仕事をしているので、幸せで感謝している」とし、「(演技は)呼吸すること、食事をすることと似ているようだ」と述べた。
チェ・ミンシクは“大俳優”という呼称については、「シン・グ先生も、イ・スンジェ先生もいらっしゃり、イ・スンジェ先生は90歳目前でも演劇の舞台で活躍されている。そんな方々が大俳優だ」とし、「僕はまだまだだ」と首を横に振った。
彼は「俳優として豊かさと深みが増し、シン・グ先生やイ・スンジェ先生のような年齢まで活動できたなら、人生について多くのことを感じ、作品をもっと楽しんで吟味する、そんな人生を生きたい」と付け加えた。
チェ・ミンシクは、近況に関する質問にはこのように答えた。
「これからやる作品は、まだ決まってない。今、(台本を)いくつかもらい見てはいるが、今は休んでいたい。まず健康を考えて最近は運動もしている。リフレッシュし、気合を入れて作品をやるべきだ」
