映画『非公式作戦』の俳優ハ・ジョンウ、「苦労専門の俳優?面白い作品ならそんなの関係ない」
2023年07月26日

ハ・ジョンウには“苦労専門の俳優”というニックネームがつきまとう。
映画『チェイサー』から始まり、『哀しき獣』、『テロ,ライブ』、『トンネル 闇に鎖された男』、『白頭山大噴火』、ドラマ「ナルコの神」まで、苦労するのが目に見える作品を次々と選択したためだ。
最近、ソウル・鍾路(チョンノ)区のあるカフェで会ったハ・ジョンウは、「やっていたら、結果的にそうなった」と話しながら、「作品を選択する時は、徹底的に“面白さ”を考えている。どれだけ大変かを先に考えることはない」と述べた。
来月2日に韓国で公開されるキム・ソンフン監督の『非公式作戦(原題:비공식작전)』もそうだったという。この映画でハ・ジョンウは、拉致された同僚を救うためにレバノンに飛ぶ外交官“ミンジュン”を演じた。
長期的な海外ロケと強度の高いアクション、自動車の追撃戦など、乗り越えなければならない山は多かったが、ハ・ジョンウはキム監督のキャスティングのオファーを受諾した。
「非常にクラシックな物語だ。苦労して同僚を救出し、そこにヒューマニズムが加わる。単純なストーリーと展開のおかげで、さまざまなものを表現できそうだと思った。複雑なストーリーだと、僕が何かを加えるのが難しいから。『非公式作戦』は、僕が探りながら作り出すという面白さがあった」
予想通り、今回の作品は苦労の連続だったという。モロッコのロケが4カ月間続いた。ちょうどラマダン(断食月)期間まで重なったため、まともに食べることもできないまま暑さと砂風を耐え、撮影を行った。帰国後は1カ月間、忠清北道(チュンチョンプクト)沃川(オクチョン)でアクションシーンをこなした。
「屋上から脱出するシーンを1カ月間ずっと撮影した。雲が少しでも出ていたら日が出るまでひたすら待たなければならなかった。体もつらいし、高所恐怖症だし、暑くてジメジメする日に革のジャンパーを着ていないといけないし、小道具の銃の破片に気を付けないといけないし、古い車に乗ろうとしても地面は泥だらけだし…苦労のギフトセットというか。沃川での1カ月は本当につらかった(笑)」
ハ・ジョンウがこれを耐えられたのは、ミンジュンとペアを組んだ“パンス”役のチュ・ジフンのおかげだった。2人はキム・ヨンファ監督の“神と共に”シリーズでパートナーとなったことがある。
ハ・ジョンウは「チュ・ジフンとの絆が、その時間を耐えられる力になった」と強調した。
「親しければ親しい人であるほど、一緒に演じるのが楽。ジフンと僕は、まるで家庭教育をしっかりと受けた兄弟のようだった。一方で『神と共に』の“カンニム”と“ヘウォンメク”のイメージが大衆に深く刻印されていて、心配もした。既視感があると思ったからだ。しかし、そのせいで2人が作品を一緒にしないということは少し違うと思った。大事なのは、この映画が面白いか面白くないかだから」
チュ・ジフンとは、『非公式作戦』の撮影後、旅行バラエティに出演し、より親しくなったとハ・ジョンウは述べた。2人は、この番組を通じて12日間、ニュージーランドを一緒に旅した。
「『ジフンにはこんな面があるんだ』とよく思った。もちろん、長く付き合う中でよくない時間もあったし、仲が悪くなったこともあるが、そんな時間が積み重なり番組も一緒にして初めて、僕たちの関係が成長したのではないかと思った」
キム・ソンフン監督もまた、ハ・ジョンウと縁が深い。2016年に712万人の観客を動員した『トンネル 闇に鎖された男』で一度呼吸を合わせた。
キム監督は、2018年の秋夕(チュソク、中秋節)頃、『非公式作戦』のシナリオをハ・ジョンウに渡し、ストーリーとキャラクターに関する会議を行ったという。2人は野良犬が出てくるシーンを巡り、必要性について論争したり、ミンジュンとパンスの初めての出会いのトーンをどのように表現するかを討論したりもした。
彼は、“『非公式作戦』はどんな意味を持つ作品なのか”という質問に、「キム・ソンフン監督と僕の2度目の作品」だとし、「『トンネル 闇に鎖された男』で得た成功の方程式が、今回も通じるのか見守りたい」と冗談を言った。
ハ・ジョンウも、俳優ではなく監督として次回作を準備している。9月にクランクイン予定の『ロビー(原題:로비)』は、『いつか家族に』(2015)以来、約8年ぶりとなるハ・ジョンウの演出作だ。ハ・ジョンウが自ら主演も務め、国家事業権を獲得しようとゴルフロビーをする研究員“チャンウク”の話を描く。
「照れ臭いが、僕の演出の道を振り返ってみると、監督デビュー作『ローラーコースター!』(2013)は、ただとても撮りたいという思いで取り掛かった。『いつか家族に』は、僕の人生に産業的な成功を収めてみようと調子に乗って作った。当時、すべての力量と魂を込めて作ったが、果たして僕は純粋な気持ちで映画を作ったのだろうかと思った。今回、3作目となる演出作は、『ローラーコースター!』のように、僕が望んで作った作品になるだろう」
