映画『ザ・ムーン』主演のド・ギョンス(D.O.)、「ワイヤーの無重力演技ではEXOのダンスの経験が役に立った」

2023年08月01日

「シナリオを読んで想像した以上に大変だった。宇宙服を初めて着たとき、『あ~』という声が自然と出た。果たして僕がこれを着て演技ができるのだろうかと思った」
7月31日、ソウル・鍾路(チョンノ)区にあるカフェで会った映画『ザ・ムーン(原題:더 문)』の主演俳優ド・ギョンス(EXOのD.O.)は、厚い宇宙服を着て初めて撮影をした当時を振り返りながらこのように述べた。
今月2日に韓国で公開される『ザ・ムーン』は、“神と共に”シリーズを披露したキム・ヨンファ監督の新作で、韓国映画で初めて有人月探査船を素材にした。
ド・ギョンスは、月に孤立した宇宙隊員“ソヌ”を演じた。月と宇宙などを背景に繰り広げられる話なので、無重力を表現しなければならないという難しさが伴った。宇宙船の中ではワイヤーやロープに身を任せ、“重力がないように見せる演技”をしなければならなかった。
「ワイヤーにぶら下がって体に力を入れると同時に、ゆっくりと動かなければならなかった。そのうえセリフのことまで考えるため、とても難しい作業だった。何より暑さが一番つらかった。スポンジのような服を着て、その上に5、6キロの宇宙服を着ると、他のスタッフがダウンジャケットを着るほどエアコンの温度を低く設定しても、汗がにじみ出た。靴も二重に履いていたため、トイレにも行けなかった(笑)」
彼は、「今では7~8本のワイヤーが付いたアクションも、うまくやれると言えるほど、ワイヤーアクションだけは自信がついた」と明かした。最高に難しいシーンは今回の映画でやったからだという。
厳しい訓練を経たこともあるが、グループEXOの活動をしながら築いたダンススキルのおかげで、このような演技を自然にやり遂げることができたとド・ギョンスは強調した。
特に月の表面を歩くシーンはコンピューターグラフィックス(CG)のような効果を与えたのではなく、実際にゆっくりと歩いたものをそのまま映画に使用したという。宇宙船の窓に顔が映る時は、ワイヤーを付けず、小さくゆっくりと肩を動かしながら無重力を表現したりもした。
ド・ギョンスは「そのおかげで監督が“制作費を減らすことができた”と言ってくださったのだと思う」と笑った。 「動きを覚え、体で表現するということを(歌手活動をしながら)やってきた。アクションシーンを撮る時は、いつもそれが役に立つ。不必要な動きは除き、最小限の動きで効率的な動作を見せるという点で、ダンスとアクションは似ている」
広い宇宙に落ち、死闘するソヌの感情を表現することも容易ではなかった彼は述べた。
序盤を除いてソヌはいつも一人だ。彼を救おうとする元宇宙センター長の“ジェグク”(ソル・ギョング)らと交信を交わすが、実際にそばにいる人は誰もいない。撮影現場もまた同様だったという。
「普通、現場にはスタッフがいるしカメラもある。『ザ・ムーン』の撮影現場は、本当に僕一人だった。カメラのレンズも一つしかなく、それすら目に見えない場所にあった。その状態で宇宙船が揺れ、ものすごい騒音が聞こえる。そのおかげでソヌの状況にうまく没頭できたのだと思う」
このように『ザ・ムーン』が、容易でない作業になることは明らかに予想されていたにも関わらず、出演を決心したのは、「新しいジャンルだったので挑戦したい気持ちが大きかった」とド・ギョンスは述べた。
彼は「韓国でも宇宙映画を制作するということが、とても不思議だった」としながら、「僕が好きな“誰もが共感できる物語”でもある」と説明した。
『ザ・ムーン』は、月脱出記を描いたSF映画だが、その中には人類愛や愛、勇気など重いメッセージが隠れている。
彼は「映画を見てあまり泣かないほうだが、『ザ・ムーン』は、試写会で見て涙が出た」と打ち明けた。
「『ザ・ムーン』は、観客の感情を動かすことができる映画。韓国型宇宙生存ドラマというか。僕自身も、ソヌからとても励まされた。たとえ映画の背景が宇宙だったとしても、ソヌが見せてくれた勇気は、他の場所でも得られると思う。この映画を見て、私もできるという勇気と希望、諦めない気持ちを得てほしい」

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