映画『ファラン』の俳優ホン・サビン、「ソン・ジュンギさんより先に僕のクレジットが出て怖かった」

2023年09月27日

「映画で僕の名前が一番先に出てくるが、とても怖かった。一方で感謝したりもした」
来月11日に韓国で公開されるキム・チャンフン監督のノワール映画『ファラン(原題:화란)』には、どこかで見たようでありながらも見知らぬ顔が登場する。主人公のヨンギュ役を務めたホン・サビンだ。
彼は短編映画のTVINGシリーズ「放課後戦争活動(原題:방과 후 전쟁활동)」、最近作のDisney+シリーズ「ムービング」などを通じて姿を現したことはあるが、長編映画の主演を務めたのは今回が初めて。エンディングのクレジットでもホン・サビンの名前は組織の中間ボス・チゴン役を務めたソン・ジュンギより先に出る。
最近、ソウル・鍾路(チョンノ)区のあるカフェで会ったホン・サビンは、「気絶しそうだ。どうしていいか分からない」と戸惑った顔で述べた。
彼は地獄のような人生から抜け出すために組織に入り、より大きな暴力の世界に向き合う高校生のヨンギュを演じた。
「シナリオのページ数や文字の配列まで覚えた」というホン・サビンは、激しいオーディションの末に主人公役を獲得することに成功した。
「後で聞いたのだが監督は数日間、携帯電話で僕の写真を見たそうだ。“はっきりとした理由なく君ヨンギュに選んだが、(撮影しながら)それがだんだん確信に変わった。本当にありがとう”と言ってくれた。僕としては雷に打たれたように感謝するだけ」
彼がキャスティングされた後には、ソン・ジュンギが“ノーギャラ”で出演を決めた。
ホン・サビンはこの便りを聞いて、「何かの手違いでは」と思ったという。
「こんなことになるとは思わなくて戸惑った。もちろんジュンギ先輩が助けてくださり、とてもありがたかったが、一方で負担になったことも事実。演技をしながらいつも圧倒されていたが、それを表に出さないように努力した。先輩が現場で一番多く言った言葉が、『君の好きなようにしろ』だった」
ホン・サビンはヨンギュが切迫した境遇に置かれたが、“かわいそうに見えないように”演技することに重点を置いたと強調した。自分が方向を決めて演技すれば観客が解釈する余地がなくなると思ったからだ。
『ファラン』は今年5月に開かれた「第76回カンヌ国際映画祭」で“ある視点”部門に招待された。初の長編でデビュー5年にして“超高速”でカンヌ入りを果たしたホン・サビンは、「ズボンのすそが折れたままレッドカーペットに上がるほど緊張していた」と当時を振り返った。
続けて「まだ(すべてが)とても不慣れだ」としながらも、「10年、20年、30年、40年後にも必ずまた行きたいという不思議な思いが心に燃え上がった」と強調した。
彼はカンヌ映画祭をはじめ、『ファラン』を見る機会が数回あったが、羞恥心のせいでまだまともに自身の演技を見られていないという。
ホン・サビンは大学で演技を専攻したが、実際に俳優になりたいとは思っていなかった。20代序盤には大学路(テハンノ)の演劇の舞台で照明や音響などを担当し、各種公演を演出した。
彼は、俳優としてデビューするのに特別なきっかけがなかったとしながら、ただ演技をするのが面白いと述べた。
「僕がスタッフだった頃を見ていた方々は『あの子は演技もするんだね』、と笑うかもしれない(笑)。俳優としての大きな抱負のようなものはない。ただ、チラチラと登場しながら観客や視聴者たちに『ホン・サビンだね、元気でいるね』程度のことを言ってもらえればと思う」

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