映画『オープン・ザ・ドア』、まるで経験談を話すように繰り広げるチャン・ハンジュン監督印のスリラー
2023年10月18日

真夜中、アメリカ・ニュージャージーの閑静な村。
チフン(ソ・ヨンジュ)がある住宅の玄関ドアを焦るように叩く。彼を迎えた人は義兄のムンソク(イ・スンウォン)。
2人は、キムチをつまみにウイスキーを飲みながら親しく話を交わす。昔話に花が咲き、時間が経つのも忘れていた2人はいつの間にかひどく酔っぱらった。
しかし、チフンの母親(カン・エシム)が強盗の手に死んだ日を話題に出すと、雰囲気は一変する。ムンソクは涙をぽろぽろ流しながら、もう忘れようと義弟をなだめる。
チフンはしばらく落ち着くのかと思ったら、突然「かわいそうで優しい姉さんを今日なぜ殴ったのか」と義兄に問い詰め始める。引き続きコーナーに追い込まれたムンソクが興奮して叫ぶ。
「お前の姉さんのどこがかわいそうで優しい?俺に自分の母さんを殺してくれといったのはお前の姉さんだ!」
チャン・ハンジュン監督の新作『オープン・ザ・ドア(原題:오픈 더 도어)』は、義母を殺したという一人の男の告白で始まる。作品の後半部に行くほど犯人が狭まる一般的な犯罪スリラーとは異なり、先に答えを提示して、過去に何が起きたのかを見せる。
このためにチャン監督の特技である“自分とっておきのエピソードを話す”のを映像で見ているような気がする。1幕が終わったら「さあ!今からこの家族に何があったのかを聞かせてあげる」と話すチャン監督の声が聞こえるようだ。
実際の事件をモチーフにしたこの映画は、計5幕で構成されており、時間の逆順にストーリーが展開される。
一番古い話はチフンが10代の時、韓国を去り姉のユンジュ(キム・スジン)と母親と共にアメリカに移住した頃のことだ。偶然知り合ったユンジュに惹かれたムンソクは、ギターを教えてあげるという口実でチフンの家に出入りし、兄弟のように親しくなる。
母親は一人でクリーニング店を運営し、子どもたちを育てる。苦労の末、夢に描いていたマイホーム購入に成功し、今にも壊れそうだった車を新車に変える。ユンジュとムンソクは結婚し家庭を築く。
しかし、これからよいことだけがありそうなこの家族に相次いで不幸が訪れる。ユンジュ夫婦は事業に手を出し、借金を抱えることになる。泣きっ面に蜂で、母親は胃がんの末期診断を受ける。
ニュースや各種コンテンツでよく聞く話だが、独特な展開方式のおかげで人間の欲望が生む悲劇は、さらに衝撃的に感じられる。幸せなひとときを見せる最後の場面は寂しくて虚しい。
この作品は、タレントのソン・ウニが率いるコンテンツラボVIVOが製作に参加した初の映画だ。
チャン監督が短編演出を念頭において書いた1幕のシナリオをソン・ウニが読んで製作を決定したという。
チャン監督は17日、ソウル・CGV龍山(ヨンサン)アイパークモールで開かれた試写会後の記者懇談会で、当時「これはどういうわけか」と思ったとし、「なぜこんな事件が起きたのか、彼らの関係に集中すればいいという考えでチャプターを一つずつ書いていたら、長編になった」と説明した。
ソン・ウニが「ストーリーがしっかりした映画を製作したかった。チャン監督とご一緒でき、会社が成長するよい機会だと思った」と述べた。
映画『オープン・ザ・ドア』は10月25日に韓国で公開され、上映時間は71分だ。15歳以上が観覧できる。
