映画『ドッグデイズ』主演のユン・ヨジョン、「日常を生き最期を迎えたい…私にとっては演技が日常」
2024年01月29日

「演技を長くしていたら、日常になった。ある本で読んだが、一番幸せなのは自分の仕事をして死ぬことだそうだ。『舞台で死ぬ』というような劇的な言葉は言えないが、(明らかなのは)自分の日常を過ごし死ぬのが幸せだと思う」
最近、ソウル・三清(サムチョン)洞のあるカフェで会った女優ユン・ヨジョン(77)は、「演技を続ける理由は何なのか」という質問にこのように答えた。
映画『ミナリ』(2021)でアカデミー助演女優賞を受賞し、Apple TV+ドラマ「Pachinko パチンコ」(2022)に出演するなど、グローバルな舞台で活躍してきた俳優ユン・ヨジョンが3年ぶりに韓国映画で帰ってきた。
来月7日に韓国で公開されるキム・ドクミン監督の『ドッグデイズ(原題:도그데이즈)』を通してだ。この映画の公開を控えて、ユン・ヨジョンは試写会に出席するなど忙しい日々を送っている。
「振り返ることしかなく、見通すものはない年なのに、いいシナリオにしろ、いい監督にしろ、仕事をすることができるのがどれほど幸いなことか。私の周りには病気で、長く生きられない人もいるのに、とてもありがたい。だからと言ってイライラしないわけではない。誰かが変なことをしたりするとイライラもする」
80歳になる年であるため、撮影現場で体力的負担が大きいのも事実だが、ユン・ヨジョンは誠実さで克服する。
彼女は「俳優は肉体労働であり極限職業だが、現場では私を“敬老優待”することはできない。若い人々と同じ条件でしなければならない」とし、「あまりにも大変で私の無力さを感じたりもする」と打ち明けた。
また「65歳から運動をした。トレーナーと一緒に一週間に2、3回ずつやっている」とし、「あまりにも熱心にやっているので、トレーナーにとって私は“優等生”になった。私は見た目と違い誠実だ。誠実ではない姿は見られない」と笑って語った。
彼女は「自分を、天性の俳優だとは思わない」とし、「一生懸命するしかない」と述べたりもした。
ユン・ヨジョンは同日、“dignity”ということを何度も強調した。韓国語で“自尊”や“尊厳”などの意味を持つ英単語だ。
「親切さと卑屈さが共存する時がある。私は親切な人にはなれなくても、卑屈には生きたくない。監督にゴマをすってキャスティングされるのは嫌だ。演技力で選ばれなければならない。(『Pachinko パチンコ』で演じた)キムチの商売をするおばさんを通じてもそれを見せたかった」
『ドッグデイズ』でユン・ヨジョンは、世界的な建築家ミンソを演じた。ミンソは最初、“コンデ”(口うるさい上司や高齢者のこと)のように見えるが、失くしてしまったペット犬を探し回る間、MZ世代(ミレニアル世代とZ世代、1980~2000年代生まれ)の配達員のジヌ(タン・ジュンサン)に深く共感するステキな大人の姿を見せる。
タン・ジュンサンは今年21歳だ。ユン・ヨジョンは「タン・ジュンサンの父親が、私の息子と同い年だった」とし、「息子や娘ほどの俳優とは共演したことがあるが、孫世代は初めてだった」と笑った。
映画の中のミンソは、俳優ユン・ヨジョンをそのまま映したようだ。言葉を遠回しに言うことがなく、ストレートな言い方で笑いをそそったり、感動を与えたりする。製作会社は最初からミンソ役にユン・ヨジョンを念頭に置いていたという。
ユン・ヨジョンも「(シナリオを読んだ時)、『私が話すような言葉をセリフで書いたんだな』と思った」と振り返った。
アドリブをたくさんあったのかという質問には、「以前、ある先生(シナリオ作家)が『セリフの助詞一つだけでも、一晩中悩んだりするのに、現場で直されると少し気分が悪い』と言ったことがある」とし、「私は旧式な俳優だからか、アドリブはあまり好きではない」と答えた。
ユン・ヨジョンは同日のインタビューでもストレートな話し方を遺憾なく披露した。ミンソとの“シンクロ率”を聞かれると、「考えたことがない」と軽く切るように答え笑いを誘った。
撮影現場で後輩たちにどんなアドバイスをするのかという質問には、「私は演技塾の先生ではない」と述べ、最も難しかった配役はという問いには、「監督と合わなかった時だ」と述べた。
『ドッグデイズ』に出演することになったのは、キム監督との縁が作用したという。
ユン・ヨジョンは「キム監督もnobody、私もnobodyの時に戦友愛のようなものが生じた」とし、「キム監督が(作品を)するなら、私も(配役を)やると決心したが、今回やることになった」と述べた。
