映画『破墓』、ベルリンで上映…オカルトもしくは“ミステリーバディームービー”
2024年02月19日

サンドク(チェ・ミンシク)は、土の味と香りで土質を計る風水師だ。大統領の葬儀も担当するベテラン葬儀師のヨングン(ユ・ヘジン)と共に仕事をする。巫女のファリム(キム・ゴウン)とボンギル(イ・ドヒョン)がサンドクに事件を持ち込むことから話が始まる。
チャン・ジェヒョン監督の3作目の長編『破墓(原題:파묘)』が16日夜(現地時間)、ドイツのベルリン映画祭で観客に初めて披露された。西洋の観客たちは風水師と巫俗、東アジアの葬儀の伝統を前面に押し出したこの映画を134分の間ずっと息を殺しながら見守った。ベルリン動物園の近くの上映館の270席あまりは前売り初日に売り切れた。
ファリムはサンドクを訪れる前に、アメリカのロサンゼルスに住む大金持ちの家から事件を依頼される。家族は奇妙な病気を受け継いでいた。ファリムは韓国にある墓場が問題の原因であると直感し、移葬専門家であるサンドクとヨングンに一緒に仕事をしようと提案する。問題の墓場の土を口に入れてみたサンドクは“悪地の中の悪地”という判断を下す。
不注意や無知によって最悪の場所に墓を立てたのではなかった。過去、誰かの意図から始まった問題だという痕跡と心証が相次ぎ出てきて、風水師と葬儀師、巫女たちが時間をさかのぼり始める。
そのため映画はホラーよりミステリー推理ものに近い。4人の専門家が知恵を絞って問題解決に臨みながら、群盗が登場するケイパームービーの感じもする。チャン監督は「ホラー要素が盛り込まれたミステリーバディームービーだ」と述べた。
4人の専門家の中で最も論理的でありながら、亡者に対する礼儀も備えたサンドクが話を導く。チェ・ミンシクはまだ、『オールド・ボーイ』(2003)のオ・デスとして外国人観客の記憶に残っている。
ユ・ヘジンの迫真の演技は、他の作品より多くなかったが、西洋の観客たちも適時に反応した。何度も儀式の演技を披露したキム・ゴウンは、キツネやヘビなどの動物と共にグロテスクな雰囲気を引き上げる。
観客たちは、西洋の幽霊とはまた違う超自然的存在に好奇心を見せた。ベルリン映画祭のフォーラム部門のプログラマー、ファビアン·ティトケは「肉体的な面と霊的な面を同時に生かした点が、この映画を招待した理由だ」と紹介した。
上映が終わった後、ある観客は「霊的で宗教的な内容を扱う韓国映画をよく見る」とし、「ひょっとしてインスピレーションを受けた西洋映画があるのか?」と尋ねた。チャン監督は「幼い頃『ハムナプトラ』を見ながら感じた好奇心とゾッとする感覚が影響を及ぼした」とし、「時間があれば、瞑想とか東洋思想を調べたい。役に立ちそうだ」と答えた。
事件が始まる埋葬の時点が20世紀初めであるだけに、映画には歴史の感覚が加味されている。しかし、韓国の近現代史が、映画を理解するのに障害にはならなかった。アルジェリアのドキュメンタリー製作者のエルケイエル・ジダニは「フィクション映画は好きではないが、わが国にも似たような歴史があり、そんな素材で作品が作られているので共感できた」と述べた。
