映画『大都市の愛し方』主演のキム・ゴウン、「違いに対する尊重を語る作品」
2024年10月01日

本日(1日)、韓国で公開されたイ・オニ監督の映画『大都市の愛し方(原題:대도시의 사랑법)』の主人公“ジェヒ”(キム・ゴウン)は、言いたいことはすべて言う自由な人だが、他人と違うという理由で社会から排除されるアウトサイダーだ。
幼いころはいじめられ、留学後、大学に入ってからは同期たちの陰口の対象になる。
こんな彼女が、また別のアウトサイダー“フンス”(ノ・サンヒョン)とかけがえのない友人になるのは、ある意味自然なことなのかもしれない。フンスは、性的少数者差別を恐れ、アイデンティティを隠して生きるゲイだ。
パク・サンヨン作家が書いた同名小説集にある「ジェヒ」を原作にした『大都市の愛し方』は、大学で会ったジェヒとフンスが、13年間同居しながらお互いの欠乏を満たし、次第に成長していく話を描く。フンスの視点でジェヒを観察した原作とは異なり、映画ではフンスとジェヒの2人が作品をリードするため、ジェヒの隠された叙事と感情を読むことができる。
「初めてシナリオを読んだ時、ジェヒについて『この子、本当にどうしたの?』と思った。ジェヒのことがよく分からず、誤解したまま軽蔑する周りの人たちのように。そのため観客にはジェヒが誤解されないよう、このキャラクターを表現したいという思いが大きかった。ジェヒがどうしてそんな行動をするのか、その裏側を知ってほしかった」
先月30日、ソウル・鍾路(チョンノ)のあるカフェ会ったキム・ゴウンは、ジェヒを演じた当時を振り返り、このように述べた。
キム・ゴウンが見つめたジェヒは、“愛への渇望がある人”だった。自分に無関心な両親、いじめを受けた学生時代の痛みを抱えたまま、大人になり幼い頃に受けられなかった愛を、ずっと求めるキャラクターだ。
しかし、周りの人々はジェヒを“だらしない女”と決めつける。ジェヒがぎこちない方法で彼らに接したため、彼女に貼られたレッテルは、卒業の時まで変わらなかった。
「この映画は“違い”に対する尊重を語る作品だ。世の中には、あまりにも多様な人と生き方があるが、いつも尊重されることは難しい。そんな時、私の違いをどのように正しく表現できるか、悩んでみる必要もあると思う。『大都市の愛し方』には、ジェヒとフンスがそんなふうになるまでの成長過程が盛り込まれている」
キム・ゴウンもやはり、20代の時は、どうして人々が皆同じであることを願うのか、理解できなかったという。年を取り、社会生活をしながら、“重要なのは、自分の違いを表現する方法だ”ということに気づいた。
「少しでも違う行動を取ると、人々はそれが非常に間違っているかのように受け止め、変わっていると思う。それがすごく悔しかった。私もジェヒのように、試行錯誤と衝突を経験した。そうしているうちに、本当の大人は、自分の個性を捨てずに生きる方法を探す人だということを知った」
キム・ゴウンは、劇中のジェヒと同じ1991年生まれだ。ジェヒを演じる間、自然と自分の大学生時代を振り返ることになった。
彼女は、「ジェヒのように私も一人で色々な考えに心を打たれたりした」としながらも、「ジェヒほど遊ぶことはできなかった」と振り返った。
それと共に、「大学の時にジェヒのような人に会ったとしたら、『面白い子だね』と思うだけで、自分から近づいたりはしなかっただろう」と笑った。
観客たちもやはり、『大都市の愛し方』を見ていると、各自の過去を思い出すことになる。性別や性アイデンティティを超えて、かけがえのない友人となるジェヒとフンスの姿に、感動的する一方、彼らのリアルな演技のゆえに、あちこちで笑いが起こる。
キム・ゴウンは、「観客の方々が『人が生きるのはすべて同じなんだ、私だけではなかったんだ』と思って劇場を後にしてほしい」としながら、「みんな失敗したり消したい記憶があったりする。すべて大丈夫だと語る映画だ」と強調した。
「愉快で笑いもある。最近、こんなに気持ちよく劇場を出られる映画があまりなかったと思う。『大都市の愛し方』は、胸の深いところから気持ちがよくなり、ある部分では泣きそうになる、そんな映画だと思う」
