チャン・リュル監督「映画の中のアイロニー、事実は私たちの日常」
2018年10月30日

群山に到着したばかりのユンヨン(パク・ヘイル)とソンヒョン(ムン・ソリ)は、日本式家屋の民宿で荷をほどいている。
ソンヒョンは無口な民宿社長(チョン・ジニョン)に惹かれ、これに拗ねたユンヨンは自分のそばをうろうろする民宿の娘(パク・ソダム)に関心を持つ。
11月8日に公開を控えたチャン・リュル監督の最新作『群山、ガチョウを歌う』(原題:군산, 거위를 노래하다)は、群山に旅行に来た2人の男女の異なる恋愛感情と些細な日常を追った作品だ。
この映画の中で男性は女性を“姉”と呼び、女性は周りに“私達は友達同士”と紹介する。二人がどんな関係なのか、なぜ群山に来たかは、最初は分からない。物語は細かい説明は省いたまま中頃から始まり、結末に向かうにつれて、序盤に戻っていく。
タイトルは中盤にスクリーンに登場し、エンディングに入ってやっと主人公たちの言葉と行動がパズルのピースのように合わさり、一つの作品として完成する。
29日、ソウル光化門(クァンファムン)で会ったチャン・リュル監督は、このようなユニークな構成について「映画はありのままの事実を撮るのではなく、記憶を撮ることだ。私たちの記憶は決められた順番通りに思い浮かばない」と語った。
チャン監督の作品といえば、主に冷めた視線で暗い現実を突き破る作品を披露してきた。しかし、最新作は遥かに軽快で柔らかさを増した作品に仕上がっている。チャン監督は「私も年を取ったようだ。まだ口うるさいだけの年寄りには仲間入りしないよ」と笑いを誘った。
