子どもを連れ去ったクローゼットに隠された真実…映画『クローゼット』 来月5日公開
2020年01月30日

「誰でもクローゼットの中に骸骨を隠している」(Everyone has a skeleton in his closet)という、英語のことわざがある。誰にでも秘密があるという意味だ。家の中で跡形もなく子供を連れ去ったクローゼットはどんな秘密を隠しているのだろうか。
来月5日に公開される映画「『クローゼット(原題:클로젯)』は、クローゼットの中へ消えた娘を探す父親の話を描くミステリー映画だ。
“サンウォン”(ハ・ジョンウ)は、突然の事故で妻を失い、娘”イナ”(ホ・ユル)と共に新居に引っ越す。サンウォンとイナもやはり事故によるパニック障害やトラウマに苦しむ。サンウォンはなかなか手に入らない人形を買うなど、溝ができてしまったイナとの関係を修復しようとするが、二人で住むには大きすぎる家で、イナはさらに心の扉を閉める。そんなイナは、クローゼットの扉を開くようになる。以降、新しい友達ができたと笑って騒ぎ始める。イナは段々おかしくなり、サンウォンも悪夢にうなされていたある日、イナが家の中で跡形もなく消える。
一ヶ月以上もの間イナを探し続けたサンウォンの前に、退魔師“ギョンフン”(キム・ナムギル)が訪ねてきてクローゼットが子供を連れ去ったと言う。サンウォンとギョンフンはこの謎を解くため、恐ろしい過去と秘密に満ちたクローゼットを開ける。
謎を比較的丁寧に解きながら、ホラー映画の要素を着実に備えようと努力した跡が所々で見られる。
悪霊の姿など、視覚的な恐怖はもちろん、観客を驚かせる「ジャンプスケア」まで所々に散りばめた。クローゼットの扉が開いたり、廊下を歩くたびに木がきしむ音がしたり、子供部屋にある数多くの人形は、なぜか不気味だ。観客を驚かせる部分では、背景音がひときわ大きく聞こえる。恐怖感をあおるためカラスが絶えず家の近くを徘徊する。伏線も序盤から明確に張っている。
サンウォンとイナの家や、クローゼット越しの世界も登場人物の感情に合わせて表現された。仰々しい大きな家は、イナとサンウォンの寂しさを表現し、クローゼット越しの世界は、傷ついた子供の内面を表す。
これまでの韓国オカルト映画と差別化を図るため、西洋のホラー映画要素を多数取り入れた。
悪霊、呪われた人形などが西洋のホラー映画の定番素材であり、事件が起こるサンウォンの家も洋風の家屋である。このような素材と設定で『インシディアス』や『アナベル』などジェームズ・ワンが制作したホラー映画シリーズが思い浮かぶ。その一方でわら人形やお守りなどの要素も十分に取り入れた。ギョンフンが行う悪魔祓いの儀式は、より東洋的なものに近い。
ストーリーは、かなり韓国情緒に基づいている。映画の中で家族がバラバラになった理由や、子供につっけんどんで家父長的な父親の姿などは、既存の韓国映画やドラマでうんざりするほど扱われてきた話だ。
演出を担ったキム・クァンビン監督は最近、マスコミ試写会直後に開かれた記者懇談会で「西洋的素材に韓国的ストーリーを加えた。韓国的な特徴がある父親を登場させると新鮮だと思った」と話した。
東・西洋の出会いという試み自体は新鮮だが、ストーリーと素材は、やや既視感を覚える。子供たちが消えた理由でもある映画のテーマは、重く、響きがあるが、新しくはない。
主演を担ったハ・ジョンウとキム・クァンビン監督は古くからの縁がある。大学の同窓である二人は、ユン・ジョンビン監督の『許されざる者』で俳優と同時録音スタッフとして共に携わり、今作品で15年ぶりに再会した。
キム監督は「ジョンウ兄さんがスターになるのを見て(一緒に作業することが)自分だけの夢だと思っていたが、夢がかなった」と話した。
