インディーズバンドNo Replyのクォン・スングァン、「新曲を妻に聞かせたら号泣してくれた」
2020年03月13日

「僕は君に限りなくとても未熟な人/こんな僕にとって君は言ってくれた/ただこのままでも大丈夫だと…」
これは、2人組インディーズバンドNo Replyのクォン・スングァンが妻を思いながら書いた曲「To You」の歌詞の一部だ。自身が限りなく未熟だと思い、失意に陥っていた時、妻が今このままでも大丈夫だと慰めたことを基に書いたという。
2ndソロアルバムのリリースに先立ち会ったクォン・スングァンは当時の妻の言葉を聞いた瞬間、「頭の中で鐘が鳴ったようだった」と述べた。
彼は「『To You』は妻に語りかける楽曲だ。自分自身ではない存在のために生き、笑うことができる妻を見て、偉大な人生というのは遠いところにないということを知った。そんな気持ちを込めて曲を書いた」と説明。
この楽曲は今月9日にクォン・スングァンは7年ぶりにリリースしたソロアルバム『Connected』のタイトル曲になった。先日、彼は妻に何の説明もなく完成した楽曲を聞かせたところ、妻はその場で号泣をしたという。
彼は「1人に聞かせる話ではあるが、同時に多くの人々が共感することができるメッセージだと思う。先日のアカデミー賞の授賞式でポン・ジュノ監督が『最も個人的なことが最もクリエイティブなこと』だとおっしゃったのを見てとても共感した」と振り返った。
2013年にリリースした1stソロアルバム『A Door』には、同名曲をはじめ「Goodby Love」や「I Miss You」などの別れの楽曲が主に収録された。
その後7年という時間が流れただけあり新譜ではさらにグレードアップし多様化したクォン・スングァンの物語を聞くことができる。
これまで音楽に没頭していたために振り返ることができなかった“人”や“瞬間”をアルバムに盛り込んだ。
クォン・スングァンといえば、「Awakening」が代表曲だ。彼が理由も対象も分からない恋しさに浸った時、砕けてひとつになる波を見て悟ったことについて書いた楽曲だ。
クォン・スングァンは、「ある日、波を見たが砕けても再びひとつになりまたひとつの所に流れていった。私がこれまで散り散りになってしまった人々を恋しがる理由は『僕たちが元々ひとつだったからだ』と悟った。前作『I Miss You』で別れた恋人に対する恋しい気持ちを語ったとしたら、『Awakening』では今まで忘れられた多くの人々に対する恋しさを語った」と明かした。
この他にも暗い時間にも皆、信義があるためだという楽曲「Tunnel」、暗いところにいてもあなたは輝いていると慰めた楽曲「Stay」、1人で歩いていた道の果てに愛する人に会った幸福感を盛り込んだ「Connected」など8曲が収録された。
アルバムと同名楽曲の「Connected」はシンガーソングライターのCrushがフューチャリングを務めた。これまでのアルバムを含むクォン・スングァンのアルバムで他のアーティストがフューチャリングしたのはこの楽曲が唯一だ。
楽曲を完成してみるとCrushによく合うだろうと思い、フューチャリングを依頼し、Crush自身も快く応じたことでコラボレーションが実現した。
クォン・スングァンは今回のアルバムを過去のアルバムとこれから出すアルバムを繋ぐ役割をしていると述べた。最初のトラックのタイトルが「Move」であることもこれを知らせるための序章だ。
彼は「これまでの僕が空っぽになって新しい僕になるが、その後にも過去の自分の姿はまだ残っているということを“引っ越し”という意味の『Move』という行為に当てはめた。荷物をなくし他の場所に引っ越しても昔の姿と似ているように」と説明した。
No Replyのメンバー、チョン・ウクチェはクォン・スングァンの2ndアルバムの収録曲を聞き、何も言わずに抱きしめたという。
前作『A Door』を聞いた時は「ものすごい名盤が出た」と絶賛したが、今は抱擁だけでも気持ちが伝わる固い間柄になった。
クォン・スングァンはソロ音楽とはカラーが少し異なる“バンドNo Reply”のアルバムも準備する予定だ。チョン・ウクチェの学業とクォン・スングァンのソロ活動が終われば少しずつ始めるつもりだ。
彼は「No Replyはバンド志向のグループだ。バンドサウンドも強く、メッセージからも大自然や大きな世界観のようなものを表している。半面、私のソロアルバムはもっと少し個人的な話をして、特に“愛”を多く扱っている。愛は何物と比べられない最も崇高な感情だと思うので」と述べた。
これは彼が音楽で実現したい目標とも関連している。人間なら誰でも抱いている愛を歌うことで、人々を癒すのがクォン・スングァンの願いだ。
13年間大スターではなかったが、地道に愛されるアーティストだったようだと語る彼はこれからも人々の日常に慣れ親しむ歌手として残りたいと述べた。
さらに彼は「才能が輝く時代だけずっと光る音楽をする人もいるが、私は少しずつもっと発展しながら人々の心を動かす音楽をやりたい。息の長いミュージシャンになるのが夢であり目標だ」と抱負を語った。
