歌手LYn、“ドライブインコンサート”に参加し「歌手生活20年目で初めての経験」…心の距離は一つに

2020年04月28日

今月25日、京畿道(キョンギド)龍仁市(ヨンイン)処仁区(チョイン)の龍仁市民体育公園の駐車場には暗くなると同時に車の行列が続いた。
あっという間に広い駐車場が200台以上の車に埋め尽くされ、駐車間隔は“ソーシャルディスタンス(社会的距離を置くこと)”にちなんで2メートル以上を確保した。
ステージからも遠く離れて駐車。そして人々は車の中でコンサート用に割り当てられた107.3 MHzのラジオ周波数に心を合わせた。
「My Destiny」や「We were in love」などのヒット曲で甘く美しい歌声を披露した女性ソロ歌手のLYn。
ポッペラグループ「We are the voice」やシンガーソングライターのク・ヒョンモらが出演し、新型コロナウイルスで疲れたもどかしさや憂うつな気持ちを洗い流した。
しかしアーティストの公演が終わっても、通常の公演会場と同じ感性や拍手の音は聞こえない。その代わり、数多くの車から同時に非常灯が点滅した。歌の余韻は消えず光はさらに明るくなった。
ステージの上のアーティストは、来場した観客に感謝の気持ちを伝えた。
LYnは「今年で歌手活動20年目を迎えるがとても新鮮。滑稽で斬新だが、何か感動して涙が出そうだ。熱い火のような声ではないが、こんなにも心を分かち合えるのだなと。とても幸せな経験だった。自分の携帯電話でこの様子を撮影したいが、こんな光景を見る歌手がどれくらいいるかと思った」と心境を明かした。
新型コロナウイルスの感染拡大防止によりソーシャルディスタンスを実践しながらも、市民たちの“コロナブルー”と呼ばれる憂うつな気持ちを癒すために龍仁市が設けた“ドライブインコンサート”だ。
コンサートを車内から観覧する方式で、韓国では初めての事例だという。
新型コロナウイルスの感染を防止するためにソーシャルディスタンスに賛同しながら、“普通の日常”がどれだけ偉大なのかを感じる。
どうしようもない“断絶”によりますます距離感が広まり疎遠になったり改めて“不在”という現実を通じて、どれだけ自分にとってありがたい存在だったのか実感し、さらに恋しさや愛らしさまでも覚え、そんな考えが交差する。
少し体を動かせばいつでもコンサートに足を運び、自分が好きな人の名前を存分に叫び手を叩いたりすることができた日常。
そんな日常が近づきつつあるが、まだ時間が必要だ。そのような状況をよく分かっているだけに、“ドライブインコンサート”で市民たちの顔には満面な笑みが浮かんだ。
参加した観客は「たとえ車内から見たとしてもアーティストとコミュニケーションを図ることができてうれしかった。自宅待機は大変だったが、癒された気分だ」とコメント。
長期化した新型コロナウイルス感染症により落ち込みやすいもどかしさや憂うつな気持ちのような“コロナブルー”を癒すため、YouTubeを通じた無観客公演やアパートのバルコニー音楽会に続き、今は“ドライブインコンサート”まで登場した。
ソーシャルディスタンスは維持するものの、“心の距離”を縮ませる次の形も期待される。しかし一番いいのは、やはり新型コロナウイルスの終息だ。

前の記事 エンタメ情報一覧へ 次の記事