歌手活動、中断宣言のRa.D…「私にしか歌えない曲ができたら戻ってくる」
2020年12月15日

シンガーソングライター兼プロデューサーのRa.Dは、2002年から必ず6年ごとにアルバムをリリースし、計3枚のフルアルバムを出した。
特に2ndフルアルバム(2008年)の収録曲で、甘いラブソングの「I’m In Love」や母を思う歌「Mom」は、普遍的な魅力で変わらず多くの人の心を打つ。
3rdフルアルバム「Soundz」の発売が2014年なので、今年は再び彼の「フルアルバムシーズン」になるはずだった。しかし、彼は突然「歌手Ra.D」としての活動を暫定的に中断すると宣言した。
彼は15日正午にベストアルバム「Ra.D」を発売し、その後プロデューサー及びボーカル&セッション・ディレクターなどの活動に集中する予定だ。
最近、メールを通してインタビューに応じたRa.Dは、「1日2日考えて出した結論ではないので、すぐに変わったり、後悔したりはない」としながらも、複雑な心境を語った。
「当分の間、これ以上歌わないと心に決めた時点から現在まで、ずっと申し訳ない気持ちだ。私のコンサートの度に、貴重な時間割き、私を応援していただいた方には特に…」
彼は「歌手とプロデューサー業の2つを同時進行するのに限界を感じたことが(歌手活動中断の)決定的な理由」だと説明。
続いて「多くの方々が私を歌手、ボーカリストとして知ってくださっているが、私は実はプロデューサーとして音楽生活を始めた。私自身が舞台に立つよりも、舞台に立つ人々を引き立てることにさらなる喜びを感じてきたのは事実」と話した。
Ra.Dが音楽生活をするのは、アンダーグラウンドを含めていつのまにか23年。彼は歌手だけでなく、プロデューサー、制作者などとして様々な活動をした。
自身のレーベルRealcollaboを設立し、一時はBROTHER SUやd.ear、ジュヨン、Cheeze、 Lovey、SIAENAなど新人を発掘したり、IUや2PM、クォン・ジナなど多くの歌手のアルバムプロデュースに参加したりした。
それと同時に自身の名前をかけた作品で、優れた音楽性を見せ、2ndフルアルバム「Realcollabo」では韓国大衆音楽賞R&Bアルバム賞を受賞。
しかし音楽生活では、苦悩も容易ではない瞬間もあった。彼は、「好きで始め、飛び込んだ音楽生活の中で、様々な出会いと別れがあった。その度に最善を尽くしたので、後悔はないが虚しさが大きくなった」と明かした。
特に新型コロナウイルスですべてのことに苦戦を強いられた今年は、彼にとっても「多事多難」だったという。
「到底、新しく作った曲に感性を吹き込んで完成させるという気になれない程だった。結局、知人や同僚、家族と話し合いを重ね、方向を変えて2022年に発表する予定だったベストアルバムを今年出し、暫定的な活動中断を宣言するに至った」
ベストアルバムには、これまで多くの人に愛されてきたRa.Dの曲や新たに制作されたイントロ、タイトル曲の計14曲が収められた。
Ra.Dは「“もしかしたら、最後かもしれない”という歌詞で始まるイントロ“Correction”の歌詞に、今回のアルバムの意味がすべて込められていると伝えたい」と紹介。
タイトル曲「Because Of You」では、息子への愛を歌った。「どのように表現するか」を10年間悩んできたという。
大変な2020年だったが、彼は今年に入って相次いでシングルをリリースしており、ファンを湧かせたりした。ミュージシャン、パク・ヒスと共同で作詞・作曲した「Cover my ears」、チンボ(JINBO)と一緒にした「Open It Up」などだ。
Ra.Dは「(これら)2曲を一緒にし、2人のミュージシャンから大きな力をもらった。パク・ヒスは天才的な音楽の実力を持っており、チンボはその名に劣らず、素晴らしいエネルギーを持ったミュージシャン」だと感謝の気持ちを伝えた。
今後「ボーカル&セッション・ディレクター、レコーディング&ミックス・エンジニア、プロデューサーおよび編曲家としてサポートするポジション」(Ra.DのSNSより)に集中するという彼は、どのような方向性を持っているのだろうか。
彼は、プロデューサーとしてどんな仕事をしたいかという質問に「世の中のすべてを手にしたというような気分に浸っているミュージシャンを除いて、現在、悩みの中にいるミュージシャンたちと共にしたい」、「きっと私が助けになれるはず」という答えを出した。
自分には「“もう少し頑張ればいいのに...”と少し喝を入れてから“これからうまくいくから、あまり心配しないで”と言ってあげたい」という彼は、ファンに対してこう誓った。
「プロデュ―ス活動で、私たちの音楽は続くから、忘れないで。いつかまた私しか歌えない本当に良い曲ができたら、その時戻ってくる」
