バラード歌手ソン・シギョン、ダンス曲でカムバック…「あの年で頑張ってるなと思ってくだされば」

2021年05月20日

「43歳のダンス曲。私がダンサーになることはできないが、多くの方に“あの人はあの年で一生懸命何かをやってるんだな”と言っていただけたらと思った」
今月21日、10年ぶりとなるニューアルバム「シオッ(ㅅ)」をリリースする歌手ソン・シギョンは20日、オンラインで行われた記者懇談会で、タイトル曲「I Love U」について、このように紹介した。
これまで20年間、「蜂蜜がしたたり落ちるような」甘い歌声で、数多くのバラードヒット曲を出した彼が、ダンスを添えたアップテンポの楽曲で帰ってくる。
ソン・シギョンは「明日にはMVが公開され、踊っている映像が世の中に出るが、見た方が“ああ、やっぱり最高だね”ではなく、“やっぱり限界があるんだね”と言って笑うと思う」と明かした。
「有名人に密着するドキュメンタリー番組をしながら、多くの人が本当に多くのことをしながら生きているということを感じた。何かをするということが重要であるということも。僕には、今回の曲がそうだった。“僕も練習してダンス曲をやれないだろうか”と思った」
記者懇談会で最初に公開したMVでは、ピンクのスーツを着たソン・シギョンがダンサーを従えて踊る姿が出てくる。
ソン・シギョンは、自身のダンスを「よろよろしている」と笑ったが、軽快なメロディー、ときめきがたっぷり詰まった歌詞が振りつけと調和し、ぎこちないという感じはすぐに消える。
空で天気をつかさどる神的な存在が、地球に住んでいる女性に心を奪われて降りてくるというストーリーと派手な色味の映像からは、「最近の世代」の感性も感じられる。
ソン・シギョンが、このような新鮮な試みをしたのは、長い間アルバムを待ってくれたファンのためのサービスであるかのようにも見える。
2011年5月にリリースした7thアルバム「The First」以降、新たな作品はなかなかリリースされず、“すぐにアルバムを発表する”という彼の約束は果たされなかった。
そこに昨年、新型コロナウイルスの影響で発売予定が延期となり、実に10年がたってしまった。
ソン・シギョンは「最近、CDを出すことに対する概念が変わったように思う。スターが出したグッズを買ってくれる形に変わった」とし「そういった意味でますますアルバムを出さなければと思わなくなった」と語った。
一方でバラエティ番組などに出演し、本業である音楽に惜しみなく時間を注ぐことができなかったことを認めた。
「僕が怠けてしまったせいだ。勇気がなかったこともあるし、(本業ではないものに)浮気した時間が長かった。とても後悔している。これからはアルバムを頻繁に出すことを申し訳なく思ったり、罪悪感を持たないようにしようと思う」
彼は長い時間がかかったおかげで、初めて(時間に追われず)余裕を持って作業ができたと強調した。
ソン・シギョンの大親友であるシム・ヒョンボの曲をはじめ、キム・イナ、ナ・ウォンジュ、クォン・スングァン、イ・ギュホなど、様々なアーティストが作業した楽曲をアレンジして収めた。
ソン・シギョン印の別れのバラード「僕たち、一時は愛し合っていたのに(原題:우리 한때 사랑한 건)」、ストリングスアレンジで彼の声を完全に感じることができるようにした「君を愛していた時間(原題:너를 사랑했던 시간)」、ファンソング「心を込めて(原題:마음을 담아)」、レトロな印象を与える「WHAT A FEELING」など計14曲が収録された。
特に今回のアルバムでソン・シギョンは、デビュー後初めてシンガーソングライターのチョ・ギュチャンが作詞・作曲した楽曲を収めた。 2トラック目の「放浪者(原題:방랑자)」がそうだ。
元々、チョ・ギュチャン本人が歌うために作られた楽曲だったが、シム・ヒョンボの説得によってソン・シギョンに送られることになった。
ソン・シギョンはチョ・ギュチャンを見ると、「あんな風に、考えていることを音楽で自由に表現できる領域に達することができれば、どれほど幸せだろうか」という考えがよぎるという。
「チョ・ギュチャンさんが許してくださるのならいつか、ギュチャンさんが歌ったデモバージョンをぜひお聞かせしたい。そちらの方がもっと素晴らしいから(笑)。光栄にも僕が歌うことになったが、僕が歌ったものは、デモバージョンに到底及ばないと思った」
ソン・シギョンのこれまでのアルバムがそうだったように、今回のアルバムもやはり一貫した大きなメッセージはない。愛(사랑)、悲しみ(슬픔)、時間(시간)、傷(상처)、人(사람)、差し伸べる手(손길)、試練(시련)など「시옷=シオッ(siot)」で始まる単語を音楽的に表現した。
ソン・シギョンは自身を、メッセージを直接伝えるアーティストではなく「良い作品があれば、自分のスタイルで演じる歌手」とし「一部のファンは、他の人の歌だけ歌ってくれと言うこともある」と笑った。
「僕はただ、歌手をやめるときまでは愛の話だけしたいと思ったりもする。成熟したときに歌う愛の歌もいいし、40代のときに20代の初々しさを歌うのもいい。ラブソングの中でも表現したいことはたくさんある」
2000年にシングル「THE ROAD TO ME」でデビューしたソン・シギョンはいつの間にか貫禄を見せる中堅歌手に成長した。
シングル発売当時、イ・スンファンがユ・ヒヨルに「これからのバラード界は、ソン・シギョンの時代」だと言ったように、ソン・シギョンはデビュー後20年間「バラードの王子」の座を守った。
「On The Street」、「You made me Impressed」、「Two people」、「it would be good」、「You are my spring」、「we make a good pair」など数多くのヒット曲を出し、愛された。
ソン・シギョンはチョン・スンファン、Paul Kim、AKMUのイ・スヒョンら後輩歌手を挙げながら、バラードジャンル全体が長い間愛されることを望むとも語った。
「飲食業界が1つのお店だけで成り立ってはならない。豚足なら豚足タウンが形成されなければならないのだ(笑)。大きなストリートができればと思う」
しかし、彼も今回のアルバムは後輩歌手たちと同じくらい新人歌手の気持ちで臨んだと強調した。
「すべてが新鮮だ。ダンス曲をすることも、バラエティ番組に出てアルバムを宣伝することも、そして体力が落ちていることも(笑)。最大限できることはすべてやってみたい。皆さんにも弱者を応援する気持ちで、10年ぶりにダンス曲で帰ってきた43歳の歌手がいるということを知っていただけたらと思う」

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