話題作「イカゲーム」のファン・ドンヒョク監督、世界的なヒットの秘訣は「単純さ」…シーズン2の可能性は?
2021年10月08日

全世界各国で韓国作品史上初めてNetflixの1位記録を席巻しているドラマ「イカゲーム」。ファン・ドンヒョク監督が明かす世界的ヒットの秘訣は、ズバリ“単純さ”である。
リモートインタビューで会ったファン監督は、「イカゲーム」の人気の秘訣について、「子どもや外国人も容易に理解できるレベルの遊びが持つ単純さ」だと強調した。
さらに「私が幼い頃実際にやっていた遊び(作品の中に登場する遊び)がすべて簡単で、参加者たちに感情移入できるようにし、そうやって没頭させる点が全世界の人々が好む理由なのではないかと思う。当初『イカゲーム』を作る時、世界市場を目標にしなければならないと考えた。そして、私自身もこのゲームは単純な韓国の昔の遊びではあるが、世界的に訴求力を持っているのではないかという可能性を見て、制作会社と作業することになった」と明かした。
「イカゲーム」は社会から疎外された階層に対する視線も独特だと評価を受けている。
ファン監督は「私が思う『イカゲーム』と他の作品の違いは、ゲームより人間が見える作品だという点。本場の英語で説明しても、世界中の老若男女の誰もが30秒以内にゲームのルールを理解することができるので、人物の感情に集中できるという点だ。またこれまでの作品では一人の英雄を掲げているが、この作品はいわゆる“loser”の物語なので、いかなる英雄や勝者もいないということも差別化されている」と付け加えた。
さらにファン監督はすでに「遊びの構成は10年以上前に考えたこと」だとし、「最初のゲームの『ムクゲの花が咲きました(ダルマさんが転んだ)』は、集団ゲームの中で最も奇異でありながら美しい絵になりそうなので選び、最後の『イカゲーム』については図形の中で繰り広げる剣闘士たちの対決を思い浮かべた。遊び自体がすごく激しくて私も怪我をした記憶があるので取り入れた」と説明した。
そして、ドラマの制作に入るまで長い時間を経て困難を極めたとし、「実際に制作を始めると、ある程度のヒットは予想したが、これほど世界的なブームが起こるとは思わなかった」と述べた。
さまざまな状況でつらい時期は、海に行ってたくさんの時間を過ごしたとし、当時は極限で生存競争を繰り広げるサバイバル形式の映画をたくさん観て共感しながら「イカゲーム」を映画として企画したと明らかにした。
ファン監督は「(2008年当時)映画のシナリオが完成した後の過程はよくなかった。人々の反応は『どこかおかしく、見慣れず、現実味に欠ける』などだったのだが、結局、映画の台本なので(ヒットしないかもしれない)という危険性が大きく、多くの方が好意的ではなかったので、『時期早々だな』と思い寝かせておいた。ところが2018年だっただろうか。偶然機会があって私の企画案をまた開くことになった。その時思ったのが、映画では難しく、地上波やケーブルテレビ局などではシナリオの暴力や煽情性のレベルが高くて投資を受けるのは難しそうだが、グローバルオンライン動画サービス(OTT)のNetflixでは可能かもしれないと思い、シリーズ物に変えようと決心した。結局シリーズに変わった台本に制作会社が関心を示し、シリーズ物を作ることになった」と過程を明かした。
彼は今回のシリーズについて海外で好評を得ているが、国内では肯定的な評価とともに、“ジェンダーの感受性不在”、“既存作品の模倣論争”などさまざまな見方があるということを知っているとも付け加えた。
ファン監督はまた、すでに取り沙汰されている“電話番号流出”の件について、「最後まで細かく確認できていなかった部分については本当に申し訳ない。制作会社側が問題を解決しようと努力している」と説明した。
監督は初めてOTTと行った制作環境について、「グローバルOTTであるNetflixとの作業は最善の選択だったと思う。これまで『天命の城』、『怪しい彼女』、『トガニ 幼き瞳の告発』など数多くの映画を作ってきたが、これほどリラックスしながら作品を作ったことはない」と、肯定的な評価を下した。
最近提起されているNetflixなどグローバルOTTのコンテンツ独占・寡占問題については、どのように考えているのだろうか。
ファン監督はこれに関する質問に、「このようなことは何かを企画し生産するクリエイターたちは深く悩みにくい部分」だとし「演出や制作の機会をつかみにくい条件で働く人々はOTTと誰もが働きたいと思うので、こうしたことはクリエイターに聞く質問というよりは、関連ビジネスを運営する人々に聞いてみなければならない事案」だと答えた。
シーズン2はすでに企画しているのだろうか…?
監督は「今は新しい映画を準備中」だと述べた。
しかし「イカゲーム」は、スカッと解消できなかったストーリーが散在しているという評価も出ている。
謎を残したストーリーが、「シーズン2の制作のために残しておいたのではないか」というファンの推測に説得力を加えている状況だ。
ファン監督は「シーズン2については申し訳ないが『ノーコメント』とする。もっと考えるべきことがあるので申し上げるにはまだ早いと思う」と述べながらも、「色々な可能性を開いたまま、まとめたので、もっと悩む必要があると思う」と余地を残した。 「一人で演出やシナリオまで担当した以前のシステムとは異なり、能力のあるシナリオ作家とアメリカスタイルのあらすじ別の作家システムを動員するなら良さそうだ」と述べ、今後の環境作りによっては、シーズン2制作の可能性も出てきそうだ。
