映画『高速道路家族』、11月に韓国で公開…俳優チョン・イルがホームレスに変身
2022年10月27日

俳優チョン・イルが180度変わった。爽やかなルックス、無愛想なイメージが強かった彼がホームレス家族の家長“ギウ”に変身した。新作映画『高速道路家族 (原題:고속도로 가족)』を通じてだ。
『高速道路家族』は、全国のサービスエリアを放浪しながら暮らす“ギウ”一家の物語。
彼らはサービスエリアの一画にひっそりとテントを張り、キャンプをするかのごとく暮らしている。また、再び会うこともないサービスエリアの客に「財布を無くした」という常套文句でお金を借り、食いつなぐ。
しかし、快く大金を出してくれた“ヨンソン” (ラ・ミラン)に、別のサービスエリアで再会し、ギウ一家は予想だにしない危機に直面する。
今や30代半ばに突入し、デビュー17年目を迎えたチョン・イルは、ギウというキャラクターを通じてこれまでのイメージを全て脱ぎ捨てた。どうすればもっとホームレスらしく見えるかと思案したことが、“渾身の演技”から伝わってくる。
チョン・イルは26日、メディア試写会で「僕が映画をやり始めて10年が過ぎた。映画をやる時は、普通でないキャラクターで皆さんの前に立ちたいと思っていた」とし「ギウが持っているキャラクターの力が強いと感じ、難しくて大変そうだったが挑戦したかった」と述べた。
チョン・イルはギウのキャラクターが自分とは全然違うため、(ギウのことを) 知りたかったし、傷のあるキャラクターを理解するため精神科医に会い、色々な話を聞いたりもしたと伝えた。
「俳優として変化を加える時期だと感じていた。そんな時にギウに出会い、(ギウを演じれば) 僕自身も変わり、成長するのではと思った。釜山 (プサン)国際映画祭で観客と対話しながら、“本当にチョン・イルさんですか?”と質問された。そんなふうに言われたかったし、ありがたかった。映画を見て、ホームレスもそれなりに似合うと思った」
ヨンソン役の女優ラ・ミラン、ギウの妻役のキム・スルギは、家族という共同体の温度をぬくもりある演技で見せる。映画の中でお互いを抱きしめ、慰めるシーンが多い理由だ。
「ヨンソンというキャラクターは、限りなく深い心の闇を抱えていく人物でもあったが、そんな面に惹かれた。むしろ、演技しながら私の普段の呼吸、テンポとよく合う役柄だと感じた。飾る必要がなく、ひたすら作品に集中できた」(ラ・ミラン)
「私が担った役はとても寡黙だったので、あるキャラクターとして表現するよりも、そこ (配役)に入り込み、存在しなければならないという気持ちでアプローチした」(キム・スルギ)
長編デビュー作として今回の作品を出したイ・サンムン監督は、物語に盛り込み伝えたかったメッセージとして「人と人との“つながり”」、「家族の意味」を挙げた。
彼は「家族の意味は、血縁関係ではなく、感情的な“つながり”だと思う。私の映画は、その“つながり”についての話」だと語った。
11月2日に韓国で公開される。上映時間は129分でR15指定だ。
