映画『別れる決心』、ゴールデン・グローブ賞にノミネート

2023年01月05日

今月10日 (現地時間)にアメリカで開かれる「第80回ゴールデン・グローブ賞」で、パク・チャヌク監督の映画『別れる決心』が「非英語作品賞」にノミネートされた。本舞台でトロフィーを抱くことができるのか、関心が集まる。
パク監督はゴールデン・グローブ授賞式に参加するため最近、アメリカに渡った。
アメリカのハリウッド外国人映画記者協会 (HFPA)が主催するゴールデン・グローブ賞は、アカデミー賞とならぶアメリカの二大映画賞だ。
2020年、ポン・ジュノ監督の『パラサイト 半地下の家族』が韓国作品で初めて外国語映画賞 (非英語作品賞の旧名称)を受賞。翌年、韓国系アメリカ人のリー・アイザック・チョン監督の映画『ミナリ』が同賞を受賞した。
2022年にはドラマ「イカゲーム」に出演した俳優オ・ヨンスが、テレビドラマ部門の助演男優賞を受賞し、3年連続で韓国作品がゴールデン・グローブ賞を受賞するという快挙を成し遂げた。
『別れる決心』が今年、非英語作品賞を受賞すれば、韓国作品4年連続のゴールデン・グローブ賞受賞という記録を出すことになる。
『別れる決心』は、アカデミー国際映画賞の予備候補にも挙がっている。「アカデミー前哨戦」と言われるゴールデン・グローブ賞で朗報が伝えられれば、3月12日開催のアカデミー賞での受賞の可能性も一層高まる。

◇『別れる決心』、すでに最高作という評価… 「監督の名声など、様々な点で有利」
『別れる決心』は、映画『お嬢さん』以来、6年ぶりとなるパク監督の長編映画だ。ある男性の変死事件を捜査することになった刑事“ヘジュン” (パク・ヘイル)が、被害者の妻“ソレ” (タン・ウェイ)に疑いと関心の相反する感情を同時に抱き、繰り広げられる物語を描いたメロスリラーだ。
この作品は昨年5月、世界3大映画祭に挙げられる「第75回カンヌ国際映画祭」で監督賞を受賞。また昨年、バリャドリード、ウィーン、シカゴ、ニューヨーク国際映画祭など20以上の国際映画祭に招待された。
オ・ドンジン映画評論家は「ゴールデン・グローブ賞は外国の記者たちが受賞作を選ぶ。『別れる決心』はこれまで、ジャーナル (マスコミ)の反応も悪くなかった」、「アメリカのバラク・オバマ元大統領が、好きな映画に挙げており、作品の知名度があるぶん、受賞は有力だと思う」と話した。
チョン・チャンイル評論家は「今回のゴールデン・グローブ賞の非英語作品賞は、『別れる決心』とカンヌ映画祭のグランプリを受賞した『クローズ』の接戦になると見ている」、「監督の名声など、様々な点から『別れる決心』のほうが有利だ」と述べた。

◇手ごわい競争作たち… 「大きなテーマではない“ラブストーリー”は不利」だという意見も
ただ、『別れる決心』と競う作品たちも侮ることはできない。
『クローズ』(オランダ・フランス・ベルギー)、『西部戦線異状なし』(ドイツ)、『アルゼンチン1985 ~歴史を変えた裁判~』(アルゼンチン)、『RRR アールアールアール』(インド)など、4作品が最終候補に挙がった。
『クローズ』は昨年、カンヌ国際映画祭でグランプリを受賞。田舎の村で、親しい2人の子どもが共に中学に入学するも、周りの嘲笑により遠ざかっていく物語を描いた。監督は、長編デビュー作『Girl/ガール』で、2018年にカンヌ国際映画祭のカメラドールを受賞したベルギー出身のルーカス・ドン氏だ。
『西部戦線異状なし』は、エーリヒ・マリア・レマルクの同名小説を映画化した。第一次世界大戦当時、17歳だったパウルが西部戦線に赴く物語を描いた反戦映画で、映画『ぼくらの家路』(2015)を演出したエドワード・ベルガー監督がメガホンを取った。
『アルゼンチン1985 ~歴史を変えた裁判~』は、1985年、アルゼンチンで行われた軍事独裁政権に対する裁判に挑んだ弁護士たちの実話を描いた。 『PAULINA』(2015)、『サミット』(2017)などを演出したサンティアゴ・ミトレ監督の新作だ。
『RRR アールアールアール』は、1920年代の英国植民地時代のインドを舞台に、男たちの友情と使命を描いた。2人の主人公が、イギリスの支配に対抗する様子を、ヒーロー映画のように軽く、コミカルに演出したのが特徴だ。
ユン・ソンウン映画評論家は、「(ゴールデン・グローブが開かれる) 現地の雰囲気は悪くない。そのうえ、パク・チャヌク監督はあまりにも有名で、作品もいい」としながらも、「サッカーの試合で例えるならトーナメントがよくない。競争作が強い」と分析。
ここにラブストーリーを描いた『別れる決心』のテーマが、競争作より軽く、個人的であるため、不利に作用するかもしれないという見方もある。
ユン評論家は「『別れる決心』は、特性上メロなので、これより強烈なテーマを扱った作品が有利な面もある」と述べた。
チョン・チャンイル評論家も「『別れる決心』は主題が愛であるため、好みが分かれる」とし「女性、障害、新自由主義など、大きなテーマの作品に押されがちなラブストーリーだという点で、相対的に不利な面もある」と話した。
それでも『別れる決心』が、ゴールデン・グローブ賞を受賞することができれば、アカデミーも期待できると映画界は見ている。

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