ファン・ジョンミン&ヒョンビン主演の映画『交渉』、“人質救出”に向かう2人の男の物語

2023年01月17日

アフガニスタンでタリバンが韓国人23人を拉致した。交渉の条件は、現地に駐屯している韓国軍隊を24時間以内に撤収させ、人質と同じ数のタリバンの囚人を刑務所から釈放することだ。
外交部室長の“チョン・ジェホ”(ファン・ジョンミン)と中東・中央アジア専門の国家情報院要員“パク・デシク”(ヒョンビン)は人質を救うため、アフガニスタンに向かう。彼らは性格も、考える事件の解決策も異なり、最初からぶつかり合うが、“人質救出”という目標を達成するために手を組む。
2007年のアフガニスタン拉致事件を素材にした映画『交渉(原題:교섭)』は、実際の事件という土台に、スムーズな起承転結を加えた。またこれに、非の打ちどころのない俳優たちの演技が合わさって完成された産業映画だ。
イム・スルレ監督は、実際の事件の全般的な枠組みを取り入れながらも、時間的背景を2006年に移し、虚構の人物と物語で再構成した。その過程で、拉致に関する描写を減らし、人質を救うために奮闘する2人に焦点を合わせた。
交渉専門の外交官ジェホは原則主義者だ。人質釈放のために全力を傾けながらも、タリバンとの対面交渉はマストだというデシクに「テロ集団との直接交渉は、外交にとって最悪の敗北だ」と一蹴する。
その反面デシクは徹底した現場派だ。ジェホがアフガニスタン政府とテーブルについて交渉している間にも、デシクはアフガニスタンの街を歩き回り、“この地だけに通用するルール”を探し、事件を解決しようとする。
ことあるごとに対立する2人は、「人を救わなければならない」という目標の下、少しずつ妥協点を探していく。いつの間にかジェホの大原則は外交的名分ではなく“自国民保護”となり、デシクはジェホが立てた計画を黙々とサポートする。
アフガニスタン唯一のパシュトゥー語専門家で、交渉作戦の通訳を務める “カシム”(カン・ギソク)は、特有のユニークな姿で2人の主人公間の潤滑剤として、あるいは観客をリラックスさせるシーンスティラーとして用いられる。
韓国映画で初めてアフガニスタンを背景にしたこの作品は、エキゾチックな風景が満載だ。実際にヨルダンで撮影した映像と、現地スタッフが撮影したアフガニスタンの風景は、殺伐としたイメージに臨場感を与える。
前作とは異なるイム・スルレ監督の新たな演出カラーも目を引く。『私たちの生涯最高の瞬間』(2007)、『リトル・フォレスト 春夏秋冬』(2018)などを通じてヒューマニズム的な色彩を掲げた彼女は、交渉作戦をスリリングに描写しながら、車両の追撃シーンや激しいアクションシーケンスを披露する。
クライマックスは、テーブルひとつを挟んで向かい合うジェホとタリバンの司令官の交渉が盛り込まれた後半30分だ。俳優たちの表情やセリフのみで構成されたこの場面は、どんなアクションよりも躍動的だ。
イム・スルレ監督は、「同じ事件をどの角度から見るのかによって、様々な話ができると思う」としながら、「アフガニスタンという未知の土地、タリバンという非常に残酷な集団を相手に、わが国民の生命を守り、再び韓国に来なければならない人々に対する物語を演出したら、エキゾチックな映画ができるかもしれないという気持ちで演出を務めた」と明らかにした。
映画『交渉』は18日に韓国で公開される。上映時間は108分、年齢制限は12歳以上観覧可だ。

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